この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
妻が自室に閉じこもり、家事をしないため、家中が酷い状態になっている、子供の面倒もほとんど看ない、会話は全くなく必要最小限のやりとりは全てメールでしている、別居したいが自分の財産である自宅から相手が出て行ってくれないので、離婚請求をしたいとして夫が相談に来られました。
解決への流れ
妻は、案の定、離婚原因の存在を争ってきましたが、家の写真、夫婦間のメールのやりとり等の証拠を提出し、夫婦関係が破綻していることを丁寧に主張し、尋問においてもその点をはっきりさせることができました。妻は、予備的に夫の不貞による有責性を主張しましたが、当方は夫の不貞について否定して争った結果、離婚を認める判決を得られました。妻は、控訴を提起し、同様の主張を繰り返しましたが、裁判官から判決が覆らないとの心証を聞き、離婚条件について話し合うことになり、控訴審において、財産分与を含めた内容の和解が成立しました。なお、子供たちの親権者には夫がなりました。
長期間にわたり、夫婦間で全く会話がなく、一応同居はしているものの、単に同じ建物内に居住しているに過ぎないという形式的な同居を続けた夫婦の離婚事件でした。離婚原因があいまいで、当方にとって不利な証拠もある困難な事件でしたが、婚姻関係破綻を認めてもらうことができてよかったと思います。当事者は、お互いに精神的な負担が相当大きかったようで、終了後、依頼者から本当に良かったと何度も感謝のお言葉を頂きました。