犯罪・刑事事件の解決事例
#医療過誤

健康診断で肺癌を示す異常陰影を見つけながら放置した結果,癌がステージⅣまで進行した事案

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森島 正彦 弁護士が解決
所属事務所さくらリーガル法律事務所
所在地大阪府 大阪市北区

この事例の依頼主

50代 男性

相談前の状況

依頼人は,総合病院で定期的に健康診断を受けていたところ,X線検査で肺癌を疑うべき異常陰影を認め,その旨医療記録にも記載されていたにもかかわらず,それ以上の検査をせず放置され結果,後年の健康診断により肺癌がようやく発見されたが,その時点では肺癌はステージⅣ(癌の進行段階4段階に区分した中で最も進行した状態)にまで進行した状態でした。その病院は,依頼人に対し,放射線治療,抗がん剤治療等を併用しつつ,肺の切除手術を行った結果,肺癌は,縮小し,瘢痕化した状態にまで治癒するに至りました。その病院は,健康診断で肺癌の疑いを示す異常陰影を認めながら,それ以上の治療をしなかった過失を認め,賠償金を支払う旨提示してきましたが,賠償額等に疑問が残るとして,依頼人が,私に相談をされ,この事件を受任することになりました。

解決への流れ

私は,依頼を受けた後,病院側代理人と交渉し,治療期間の長期化や手術による身体への侵襲度の違い,社会復帰までに要する期間の長期化などの損害について主張した結果,より依頼人に有利な形で和解が成立しました。

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森島 正彦 弁護士からのコメント

この事案では,病院側が過失を認めているため,争点は損害がいくらになるかという点でした。損害論は,法的専門領域に属しますので,病院側が過失を認めている場合であっても,やはり弁護士が代理人になり損害論を展開することでより有利な形で和解できることになります。本件もそのような事例といえます。