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「最近いつやった?」は挨拶がわり…メディア業界のセクハラを問う〈Abema TV〉
2017年04月22日 10時45分

車の中でパンツを脱ぎ出したTV番組プロデューサー、「次に会う時は、裸になってプールで」と誘ってきた某専門家・・・。メディア業界で働く女性たちが、自身が受けたセクハラ被害について、4月22日放送の『Wの悲喜劇』(Abema TV、23時45分〜)で、生々しく証言していきます。(文・弁護士ドットコムニュース編集部、山口紗貴子)

なぜ、このテーマを放送するのか。番組のプロデューサー、津田環さん自身に、ある問題意識があったからだと言います。「メディアは、自分たちのことは棚にあげ、他の業界のことを偉そうに語ったり、批判したりしがちです。でも、実際のところ、自分たちの業界はどうなのか? 他人ごとではなく、自分たちに起こっていることを検証する必要がある。そんな問題提起をしてみたかった」と制作意図を語ります。

この番組に出演した私自身も、様々なセクハラを経験してきました。メディア業界で働く女性たちが集まれば、「肉体関係を要求された」「触られた」「相手が突然脱ぎ出した」「まだ結婚しないのかと言われる」といった、セクハラ話が話題になることは珍しくありません。

しかし、あまりに常態化してしまっているからか、男女ともに「セクハラなんてかわしてなんぼ」「そんなに固いことを言わないで」といった意識もあることも事実です。あるいは、被害の実態があまり語られないため、「まさか、そんなことが」と信じられない人もいるのかもしれません。

車の中でパンツを脱ぎ出したTV番組プロデューサー、「次に会う時は、裸になってプールで」と誘ってきた某専門家・・・。メディア業界で働く女性たちが、自身が受けたセクハラ被害について、4月22日放送の『Wの悲喜劇』(Abema TV、23時45分〜)で、生々しく証言していきます。(文・弁護士ドットコムニュース編集部、山口紗貴子)

なぜ、このテーマを放送するのか。番組のプロデューサー、津田環さん自身に、ある問題意識があったからだと言います。「メディアは、自分たちのことは棚にあげ、他の業界のことを偉そうに語ったり、批判したりしがちです。でも、実際のところ、自分たちの業界はどうなのか? 他人ごとではなく、自分たちに起こっていることを検証する必要がある。そんな問題提起をしてみたかった」と制作意図を語ります。

この番組に出演した私自身も、様々なセクハラを経験してきました。メディア業界で働く女性たちが集まれば、「肉体関係を要求された」「触られた」「相手が突然脱ぎ出した」「まだ結婚しないのかと言われる」といった、セクハラ話が話題になることは珍しくありません。

しかし、あまりに常態化してしまっているからか、男女ともに「セクハラなんてかわしてなんぼ」「そんなに固いことを言わないで」といった意識もあることも事実です。あるいは、被害の実態があまり語られないため、「まさか、そんなことが」と信じられない人もいるのかもしれません。

●「今度ハッスルしませんか?」

収録では、MCのSHELLYさんが、元出版社勤務の女性、TV番組スタッフ、作家の雨宮処凛さん、放送作家のたむらようこさんと赤裸々なトークを展開。「最近いつ、やった?」「なぜ結婚していないのか?」「彼氏はいるのか?」は「挨拶がわり」との証言も飛び出します。

出演者たちからは他に、こんな被害報告もーー。

・某専門家「次に会う時は、裸になってプールでね」

・某官庁職員「私、妻も子どももいるんですけど、時々、妻以外の女性とハッスルするんです。どうですか、今度ハッスルしませんか?」

・テレビ局関係者「俺の乳首を触ってくれないか」

・番組プロデューサー「ホテルに行ってくれないと、この番組から降ろす」

・別の番組プロデューサー「(車の中でパンツをおろした上で)なめて」

もしかしたら「じゃあ、なぜイヤだと言わないのか? 被害者にも責任があるのでは?」と思う人もいるかもしれません。

でも、40、50代など肩書きのある男性を相手に「NO」を言うことで何が起こるのかを想像したり、身の危険を感じて強く拒絶できなかったりすることを責められるのでしょうか。また、出演者の1人は「声をあげると、面倒臭い人扱いされてしまう。あいつはセクハラ、パワハラと騒いでと。結果的に浮いてしまう」と声のあげづらさを指摘します。

たむらようこさんは「7割はジェントルマン、2割は無意識でやってしまっている人、1割は痴漢」と、構造を分析。そこで、何がダメなのかを示す共通のルール作りを提案していました。

●なぜメディア業界には、セクハラが多いのか?

2016年3月、厚生労働省は1万人の働く女性を対象にしたアンケート結果を公表しました。セクハラを経験した女性は約3割、その内、6割が泣き寝入りをしたという結果です。この数字を見たとき、「経験者は、意外と少ない?」と思ってしまいました。メディアで働く女性たちが集まれば、1つや2つと言わず、もっと多くのセクハラ体験談が語られるからです。

なぜ、メディア業界には、セクハラが多いのか。番組に出演した山崎新弁護士は「お酒の席が多いこと」「深夜まで続く長時間労働」の2つが背景にあるのではないかと分析します。また、プロデューサーの津田さんは「テレビ局と制作会社、あるいは取材者と取材対象など、力関係の差を背景に生まれるのではないか」。

山崎弁護士は「セクハラがあって当たり前、かわせない女性のほうが悪いという風潮、それが常態化していると、働く人の意欲も削がれるし、業界全体の損失になってしまう。声をあげてほしいと思う」と語ります。

「セクハラは女性に対する暴力です。立場を利用して、イヤと言えない女性を意のままにしようとするもの。被害は必ずエスカレートすると思って、何かあったらすぐ相談するという意識になってほしい」

我慢をし続けた結果、強姦にまで発展するケースもあるからです。

セクハラやパワハラは被害を受けても、「自分にも問題があった」「他の人は声をあげていないし」と思ってしまうかもしれません。でも、誰かが声をあげることで、初めて気づく人や、対応してくれる人もいるはずです。

プロデューサーの津田さんが指摘するように、メディアは他の業界のセクハラ、パワハラ、長時間労働については雄弁に報じます。でも自分たちの足元はどうなのか。番組では、業界のそんなタブーに切り込んでいきます。

【番組情報】

番組名:Wの悲喜劇 〜日本一過激なオンナのニュース〜

放送日時:4月22日(土)23時45分〜

放送チャンネル:AbemaNewsチャンネル(AbemaTV)

https://abema.tv/channels/abema-news/slots/8frEErdV1Ar3a7

(弁護士ドットコムニュース)

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