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「謎の言葉」書かれたお札、SNSで報告相次ぐ…勝手に落書きするのは違法か?
2025年02月09日 09時25分
#貨幣損傷等取締法 #国立印刷局 #日本銀行

「山へ逃げよ!」「地球に大災難」

最近、「謎の言葉」が書かれたお札が出回っていると、SNSで話題になっています。落書きされたお札はしばしば見つかりますが、その度に「お札にイタズラ書きしてもいいの?」という疑問を持つ人が多いようです。

こうした行為に法的な問題はないのでしょうか?

「山へ逃げよ!」「地球に大災難」

最近、「謎の言葉」が書かれたお札が出回っていると、SNSで話題になっています。落書きされたお札はしばしば見つかりますが、その度に「お札にイタズラ書きしてもいいの?」という疑問を持つ人が多いようです。

こうした行為に法的な問題はないのでしょうか?

●硬貨を損傷したり、貨幣を偽造したら厳しい刑事罰に

貨幣の取り扱いについては、さまざまな法律によって厳しく定められています。

たとえば、硬貨を故意に損傷することは、貨幣損傷等取締法で禁じられています。もしこれに違反した場合は、1年以下の懲役または20万円以下の罰金が科せられます。

また、刑法148条1項では硬貨だけに限らず、お札も含めて次のように定められています。

「行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は3年以上の懲役に処する」

これ以外にも、偽造通貨・変造通貨の行使罪(刑法148条2項)に違反すれば、無期または3年以上の懲役になります。輸入してはならない貨物を輸入する罪(関税法109条1項)でも、10年以下の懲役もしくは3000万円以下の罰金、またはこれらの併科が科せられます。

つまり、偽の貨幣を作ったり、偽の貨幣と知りながら使用した場合、厳しい刑事罰に問われることになります。海外で偽造された貨幣も同様です。たとえば、「カラーコピー機を使って、1000札を両面コピーしてお札を偽造し、実際に偽造したりした貨幣をお店で使った」といったケースです。

●お札に「落書き」違法ではないが…

では、お札に落書きしたり、印刷したりする行為に問題はないのでしょうか。

紙幣の印刷をになっている国立印刷局の公式サイトによると、次のように書かれています。

Q.お札を折り紙として使ったり、落書きをしたりすると、何か問題になるのでしょうか?

A. 法令上、直ちに違法な行為とは言い切れませんが、皆様が傷みの激しいお札や、本物にあるはずのない書込みや印字がされている変なお札を手にしてしまった場合、偽札かどうかの見分けがつきにくくなります。また、ATMや自動販売機で使えなかったりするなどのトラブルのもとになります。 お札を切り刻んだり、燃やしたりして損傷する行為はもちろんのこと、ちょっとしたいたずら程度と思われる行為も、お札を使う場面では大きな支障となることがあります。お札はみんなで使うものですから、大切に使ってください。

<国立印刷局公式サイトより https://www.npb.go.jp/product_service/intro/faq.html>

違法な行為とは言い切れないまでも、さまざまな影響があるので、お札に手を加えることはしないほうが良さそうです。

なお、汚れたり、損傷したりといった理由で使用することが難しくなった貨幣については、日本銀行法施行規則8条により、日本銀行で交換をしてもらえます。

もしも、落書きが激しい紙幣などを発見した場合は、お近くの日本銀行に交換できるか相談してみても良いかもしれません。

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